2005年10月16日

続 え?ホントに!?

私は80%くらい入院する事に決めていた。
やはり自分ひとりで車に乗って毎日病院へ通うのはしんどい。
かといって、周りに迷惑はかけたくない。
入院してしまえば、後は専門家がついていてくれるし、生命保険にも入っているから、費用もなんとかなるだろう。

だが、母は私に言った。
「一日24時間のうち、点滴を受けるのはたった2時間でしょう?往復の時間や、待ち時間を入れたとしても、4時間程度。その他の20時間を、話し相手もなにもない病院で過ごすの?一生懸命やってるブログもできないじゃない。寝たきりというほど悪くない人間が、何もすることがない病室に2週間もいるのは、辛いと思うよ。予定がない限り付き添うから通院で頑張りなさい」と。そして、今週はゴルフも何も予定はないという。私にとって最初の一週間が一番不安だ。副作用がないとはいえ、一人で帰って来れるだろうかと。だが、母の予定がない今、すぐにでも治療が開始できればその不安がなくなる。あとの一週間はもう慣れているだろうし、体もよくなっているかもしれない。母に甘えよう。そう思った。

次の診察日は2週間後だが、この病院、先生とメールで話ができる。
私は最初の頃、薬の副作用がきつくて2度ほどメールで相談した事がある。いつもその日のうちに返事がくる。そして私は返事を読んで、副作用が必ず治まると言うことを知り、わざわざ病院へ行くことなく、ゆっくり安心して眠りにつくことができた。実際、副作用は次第に楽になっていった。

私は、久しぶりに先生へメールを送った。
母が付き添ってくれるから、通院で点滴治療を受けたいこと。ただ、自分ひとりでいく場合もあるので、その場合、自分で運転して帰ることができるかどうかということ。そして、できることなら次の診察を待たずにすぐにでも治療を開始したいということ。

返信はいつものようにすぐにきた。
付き添いがあるのなら、早く治療が始められるから通院がいいだろうということ。
自分ひとりで運転して帰る場合は、点滴後、一時間休んでもらってから帰すから心配はいらないこと。治療期間は、とにかくリラックスした生活を送ること。
そして、予定が合えば、明日から治療を開始できるよう手続きを取っておいてくれるということ。などが、書かれてあった。
私はすぐに「明日、月曜日からお願いします」と返信し、明日から治療を受けられるようになったのだ。いつも、的確に迅速に動いてくれる先生に、感謝の気持ちでいっぱいになった。

そして私は、元気で車の運転が上手で、フットワークの軽い母がいてくれたことに、深く感謝した。母が、ああ言ってくれなかったら、私には選択肢がなかった。言葉にすると簡単すぎてしまいそうで、まだ「ありがとう」とは言えてない。私が元気になった時、母に精一杯恩返しをしよう。そう思った。

だが、今日、昼食時に母は私に言った。
「あのさ、ちょっと言いづらいんだけど、言ってもいい?」
「え?なに?言いたいなら言えば」と私。
「毎日あの病院まで往復すると、車のガソリンかなり使うんだよね。今高いしさ。あんたのあのマメで行ってもいいんだけど、あの車で行くの疲れるしさ。その辺どう考えてんの?」
「・・・・。」

私はもちろん考えていましたよ。そんなこと。
母の時間を奪い、迷惑をかけるんですから。
ちゃんと、母の車にガソリン満タンに入れようって心に決めてましたとも。
せっかくハートフルな気持ちでいたのに、先に請求されちゃ感謝の気持ちも半減だ。

だが実は、この小憎らしさが私の心にあまり負担をかけないのだ。
「わかってるよ、ガソリン入れればいいんでしょ」私が言うと、母はにっこりした。
私の気持ちはますます軽くなった。

だが、このクソババア、自分が寝込んだりしたら、思い切り私をこき使いそうだ。「あの時、毎日病院まで行ったでしょ」と言って。
あ〜、借り作っちゃったよ・・。

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Posted by late_bloomer at 15:52│Comments(20)番外編 
この記事へのコメント
点滴治療っていうのは初めて聞きましたけど、治るといいですね。
お母様に借りを作っちゃいましたけど(笑
パキシルは強い薬だから、男女問わずなにかと副作用があるみたいです。
入院はいろんな怪我とかで何度かしたことありますけど、つまらないですもんね。
どうやら俺はベッドの上でじっとしてるのができない人みたいです(笑
Posted by blue at 2005年10月16日 17:06
私は今日父と映画を見に行ってきました☆
正直、ドラえもん以来ですね。15年ぶり位??母とはよく出かけます。月に一回勝手に私の中で母の日を作っています。就職してからですから、まだ数回ですが。
お母様、お元気でよろしかったですね♪そうでなければどれも実現できない事だらけではないでしょうか???さすが姉さんの素。

姉さん私、ストレス地獄脱出したよ☆
眠れるし過食もおさまった(≧▽≦)
Posted by あつこ at 2005年10月16日 17:25
イイお母さんですねぇ〜チョット毒突くのは母親の照れ隠しとユキちゃんへの愛情からでしょう
例の病院の話!今日書きましたぁ 良かったら読んで下さいね

ポチッとOKです!^^
Posted by ウイパパ at 2005年10月16日 18:30
はじめまして。
ほぼ毎日遊びに来ては、読み逃げしておりました。
10月14日のお話を読み、思わずコメントに書き込んだのですが、長すぎてエラーになってしまいました(笑)

私は入院経験があり、医療関係の仕事に就いた事もあるので、病院や主治医の先生によって自分の病気や気持ちが左右されるか・・・
多少なりとも解っているつもりです。

14日のお話を読み、封印していた入院生活を語ってみようかなと思いました。良かったら遊びに来てくださいね。
ただし、かなりの長文になりそうなので、少しずつ公開していきます。

これからも、yukikoさんのエッセイ。楽しみにしています。

母様。とっても素敵な方です。
Posted by あさひ at 2005年10月16日 18:46
yukikoさん 治療を受けられるようになって良かったですね。頼れる人がいるというのも いい事ですよね。そして借りをを作るってのもいい事だ(*^^*)借りは いつか返せばいいし 返せるぐらい元気になる励みにもなるし、
お茶目で キッチリすっきり会計のお母様も 楽しみに待ってるんじゃないかしら。。。
yukikoさんみたいに 自分に会う主治医を見つけて 治療を始める事はとても大切な分岐点だと思います。私の周りにも2人長い事ピッタリのお医者様にめぐりあえなかった方が 良い先生に巡り合って 今はすごく元気に日常生活を送ってます。先生の一言、お薬の選び方、飲む人へのアドバイスの仕方、細かな感情の変化も見逃さない的確な対処 年齢も環境も違う2人の今の姿を見ていると 探して出会うという事 願って求めるって事って大切なんだなあって思いました。
yukikoさん節エッセイ 楽しみにしてます☆ もちろんポチッしときました。
Posted by momo at 2005年10月16日 19:29
blueさんへ
そうそう、大きな借りを作っちゃったんだから、点滴治療の効果、出てくれないと困る。あとで「せっかく付き添ったのに」とか言われそうだし。。
でも、これでダメでもまだ次があると信じて頑張ってきま〜す☆


あつこちゃんへ
あつこちゃんは本当にエライ!就職して間もないのに、そんな親孝行してるなんて、あつこちゃんのご両親は本当に幸せだなぁ。。
そうか、私の素は母ちゃんか。なんとなく私から元気の素をすべて奪い取って私を産み落とした気がしないでもない・・。

それよりあつこちゃん、ストレス地獄からの生還おめでとう!!
同じように時を過ごせる素敵なお友達がいるのね。
これからも上手にストレス解消してね。
人って本当にどちらにも転ぶものだよね。私もすごく実感してます。
Posted by yukiko at 2005年10月16日 19:42
ウイパパへ
照れ隠しと愛情か・・。
人生振り返ってみると、母とは常にgive&takeの関係だったような・・。
さっそく遊びに行きます☆


あさひさんへ
初めまして、コメントありがとうございます!
読んでいただけるだけでもとても嬉しいです☆

入院生活について、無理なさらない程度に公開してくださいね。
遊びに行かせていただきます!
こちらにも是非また遊びに来てくださいね☆
Posted by yukiko at 2005年10月16日 19:50
momoさんへ
>探して出会うという事 願って求めるって事って大切なんだなあって思いました。
本当にその通りです。
これまでの私は、とりあえず近いところとか、とりあえずすぐ診てもらえる所とか、どこか妥協がありました。今回の先生へ辿り着いたのは、絶対きちんと治療を受けて治したい、という強い願いのおかげだと思います。その強い気持ちが先生にも通じてる、そう思えるんです。
ポチッありがとうございました!!
Posted by yukiko at 2005年10月16日 19:56
早めに通院で治療が始められるようで、
本当に良かったです。
お母様、パワフルで、明るくて、
、機動力があって本当に素敵です!!
無理せず2週間過ごしてください〜!!
Posted by happy_horse at 2005年10月16日 21:56
happy_horseさんへ
はい!今まで停滞していたのが、一歩前に進めるような気がして嬉しい☆
母には本当に感謝しています。

でも・・・点滴を打った帰りにゴルフのコース午後から連れて行かれそうで、びびってます。先生は「この治療の間はくれぐれも安静にリラックスを心がけてください」と言っていたのに。
そのことを言ったら「あら、そうなの?」と意外そうな顔してたところが怖い。私、安静な2週間を送れるんだろうか???
Posted by yukiko at 2005年10月16日 22:05
こんばんわ☆yukikoさん☆
今回のお医者さんのお話・・・
あゆみは・・
1年前お腹の調子がわるいのがきっかけで
病院に行って誤診され、全然関係ない薬を飲んで
(下痢が止まらないのに下剤を飲まされてました・・)
症状が悪化して、違う病院(評判のいいところでした)
に行ったら、潰瘍性大腸炎と
診断され(難病です・・・)絶望してたところに
病院を紹介されて行ったら、それも誤診だった
という経験をしています。
つらかったなあ・・・・あの時は
いいお医者さんに出会うというのは
本当に大事ですね☆
Posted by あゆみ at 2005年10月17日 00:09
おひさでーす☆
ワタシも今のDrに出会ってから楽になりました(^O^)心の通じるDrに出会えたのはラッキーでしたね♪

毎日の通院は大変でしょうけど、朝の来ない夜は無いですから(^O^)
近くに住んでいたら車出して送り迎えして差し上げたいです!!
ホントに近くに居なくて残念無念(T_T)
Posted by ムーちゃん☆ at 2005年10月17日 00:37
今日から治療開始かな。
本当に良いお母様で、読んでいて安心しました。
信頼できるお医者様と助けてくれるお母様、そしてここにいるたくさんの応援団に囲まれて、元気いっぱいになってくださいね〜〜♪

入院するのもひとつの方法としてよかったのかも知れないけど、通院になったことで無事にブログ更新できるんですよね。実はとても楽しみにしているので、二週間おやすみになったら少し寂しいなと思ってました(*^^*)

Posted by ナナっち♪ at 2005年10月17日 07:47
治療中でしょうか。どうぞ安静にしてくださいね〜。
私の通院している病院は曜日ごとに毎日医師が変わります。
調子が悪くても私の主治医は金曜日にしかいません。
妙で不便なシステムだな〜(^^;)いい先生ではあるのですけど。

お母様、yukikoさんの手助けできる事が嬉しいのだと思いますv
うちの母は私が具合が悪い時も駆けつけてあげられないない事が残念そうですし、私も母が50肩の手術で入院しても行ってあげる事はできず悪いなあ・・と思ったり。
親子が傍にいて助け合えるのは素敵だと思いますv
お母様のさっぱりされている所微笑ましいですよ〜(^▽^)
実は「あたし○ち」のおかあさんが私の理想のお母さんです。
Posted by かつみ at 2005年10月17日 13:06
先生とメールできるのはいいね。
僕は今独り暮らしなので、お母さんとのやりとり羨ましく思いました。
やろうとしてたことを言われると、気持ちが萎えちゃうのは僕もわかりますよ〜。
人生経験が豊富なだけ、こちらの2手3手先を読んでいるのでしょうね。
お母さんはyukikoさんがそばにいてくれるだけで借りを返してもらっていると思ってるんじゃないかな?
なにより純粋にyukikoさんの健康を願っているのだと思います。
変に心配すると、ギクシャクしちゃうから、あんなこと言ったのかも。
というのは深読みしすぎかな?
お互い病気持ちの身…。がんばりましょうね。
Posted by かず at 2005年10月17日 23:31
あゆみちゃんへ
えぇっ、かなりひどい誤診じゃないの!
医者も人間だし、間違っちゃうこともあるかもしれないけど、
でも、やっぱり素人としたら、医者の言ってることは正しいと思っちゃうだけに慎重に診てもらいたいね。。
でも、誤診でよかったね☆


ムーちゃん☆へ
>朝の来ない夜は無いですから(^O^)
本当にそう、ちゃんと明日も朝が来る。

それにしてもムーちゃん、本当に優しいのね。。
口先だけじゃなくて本心からだって伝わってきて、とっても嬉しかったです。温かい心をありがとう☆
Posted by yukiko at 2005年10月17日 23:53
ナナっち♪へ
本当にここの応援団にはとっても励まされています。ありがとう!!
ブログの更新を楽しみにしてくれるって、本当に嬉しい。
最近、コチコチだった肩の力も抜けて、だんだん本性丸出しになってきちゃってるけど、書いていて楽しい。
楽しんでこれからも書き続けたいと思ってます☆


かつみさんへ
そうですね。。そばにいて助けてもらって助けてあげてって、できるだけでも幸せなことだなってつくづく思いました。
そういえば、母が複雑骨折した時、私、随分こき使われたっけ。
今、私が恩返しされてるのかも!?
Posted by yukiko at 2005年10月18日 00:03
かずさんへ
メールのやりとりができるのは、本当に助かります。
病院って電話しづらいし・・。

母も随分年を取ったなと思います。
私が会社を辞めて家にいるようになってから、生き生きしてきたというか、ちょっぴり嬉しそうで、あっち行こう、こっち行こうと誘ってくる。
近所のおばさん達にも「手放したくないでしょう」といわれて苦笑い。
嫁に行ってもらわないと困るけど、でも・・・という感じです。
そばにいるだけでも、役にたててるのかな。。

かずさん、無理しない程度に頑張りましょうね☆
Posted by yukiko at 2005年10月18日 00:09
女性同士の親子だと友達みたいにつきあえるみたいだね。
お母さんはyukikoさんがそばにいてくれるだけで嬉しいはずです。
ああ〜離れて分かる親の有難味…。
Posted by かず at 2005年10月18日 19:13
かずさんへ
そうですね、親子というより友達みたいな感じ。
でも、いつまでもそうしていていいのかどうか・・。
離れられなくなりそうでこわ〜い!!
Posted by yukiko at 2005年10月18日 19:45