2005年09月23日

腹を割って話し合う

私が物心付いた時には、我が家には犬がいた。今いるランで4匹目になる。
4匹とも小学校の友達や近所の人から譲ってもらった雑種である。ダンボールの中の数匹から、相性の良さそうな子犬を選んで家に連れて帰る。だから、私にはお金を出して犬を買うという意識が今も薄く、ペットショップへ行って値札を見ると違和感を持ってしまう。どの犬も同じように可愛い。どうして犬に値段がつけられるだろう、と。

我が家に来たどの犬も、子犬の頃は私達子供達がおもちゃのように遊び相手になり、かまっていたが、大きくなると殆どの世話を祖母がしていた。
母は、私達3人の世話で手一杯だったし、父は最初から犬を飼う事には反対で、面倒を見ることは一切しなかった。三丁目からもらってきたので、サンと名づけた気が強かった3代目は、父が帰ってくると勢いよく吠えた。その吠え方で私達は「あ、お父さん帰ってきた」と事前にわかったくらいだ。犬はそういうことが本当によくわかる。

なので、必然的に一番時間に余裕がある祖母が面倒をみることになってしまった。いつもご飯を与え、水を取り替えてくれていた。「誰も面倒を見ない」とブツブツ言っていたが、やはり祖母は犬が可愛かったのだろう。祖母のおかげで犬達は我が家でも生きていけたように思う。

最初の犬はフィラリアで死んだ。末期になるまで気付かず病院に行ったときは既に手遅れで6歳で逝ってしまった。次のロッキーはとても賢い犬だったが、3年がたった頃、不細工なメス犬の後を追いかけて行ったきり戻ってきていない。そしてサン。彼は癌になった。最期は違う犬かと思うほどむくんだ顔で逝ってしまった。

これまでの犬と私達家族の関係はそんなものだった。
病気になっていても殆ど気が付かず、気付いた時は既に末期で死を待つだけだった。彼らは老犬になる前に死んだ。それが犬の寿命だとその頃の私は思っていた。

だが、今いるランはもうすぐ14歳で耳が遠く鼻もあまり効かない老犬だ。
私達家族の勝手な都合で彼女は長生きをしている。祖母は亡くなったものの、暇な人間が増えたから彼女にやっと視線が行くようになったのだ。フィラリアにかかってしまったものの、一年かけて治療を続け完治させ、今は毎年予防を忘れない。調子が悪いのもすぐ気が付く。だから、元気で長生きしているのだ。

今回、母と私が家を空ける為、はじめてペットホテルを利用した。
彼女が送られて帰って来た時、業者の人は「ご飯もよく食べましたし、元気でしたよ」そう言っていたが、彼女の顔には生気がなく、同じところをグルグル回ったり、体中にしっしんができていて明らかに様子がおかしい。食欲も殆どなく、今も大好きなおやつのジャーキーをちょっぴり食べるだけだ。彼女は文句一つ言わないが、人間の勝手な都合で見知らぬ所で3日間、ストレスを感じて生活をしていたのかと思うと申し訳なさでいっぱいになった。

そして、最近思う。
犬にとって長生きすることは幸せなことなのだろうか、と。
動物の世界の医療も、私が小学生の頃とは比較にならないくらい進歩している。
そのおかげで犬の介護問題まで取り沙汰されるようになった。

飼い主としては、もちろんいつまでも長生きしてそばにいて欲しいと思う。
だが、犬はどうだろうか?
人間の意志で、手術をされたり、オムツをされたり・・。
それでもやっぱり生きていたいと思うものなのだろうか?

一度、腹を割って話し合ってみようと思う。

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この記事へのコメント
犬の世界も深刻ですね〜
私も常々思っていたんだけど、医療の進歩はときに残酷な側面を持ちます。
苦しいだけの末期治療、延命治療が人にとって幸せなのだろうか。
人工呼吸器までつけて生きるのなら、それは生命体としてあまりにも不完全だ。
それでも・・・肉親であれば、たとえ意識はなくとも、二度と意識が戻らなくとも肉体の死は認めたくないんだろうか。
私は父や母がそうなったら、安らかに逝かせてあげたいと思うのだが、それは倫理に反するのだろうか。

あまりにも重い生命の問題。

一概に語ることはできないけど、老人大国となった日本ではこれからしっかり向き合わなければならない問題ですね。

それから、カテゴリ変更して良かったと思いますよ〜。今までエログに紛れてこのブログの順位が下がるのを見ていて残念だな〜と思っていたので。
Posted by ナナっち♪ at 2005年09月23日 04:49
ペットといえば金魚くらいしか飼ったことないのですが・・・。
最近は犬用の保険がたくさんあることを知って驚きました。
医療の進歩と犬も家族の一員と思うかたが増えたからかしら。
人間の身勝手かもしれないけれど、家族の一員が病気になった時は
できる限りのことはしてあげたいなあと思ってしまいます。
どこまでやるかは、うーん、難しいです。
Posted by happy_horse at 2005年09月23日 13:34
リンク、ありがとうございました☆
話題が真剣に考えることばかりで
あゆみのような小娘が
コメントできないですが
いつも、読んでいろいろと考えます☆
キャバ嬢も精神的につらくて病院に
通ってる子って意外に多いんです。
また、遊びにきます。
これからもよろしくお願いします☆
Posted by あゆみ at 2005年09月23日 14:16
うちにも数年前までいましたね、愛犬が。
名前はコロ。キテレツ大百科のコロ助から当時小学3年生の俺がつけました(笑
15年生きて、大往生で天へ昇りました。。
苦しんだ表情でもなく、夜丸くなって寝たままだったそうです。
というのも、ちょうどまだ俺が東京にいて最後を看取れなくて・・

だから遺骨だけは自分の手で家の裏の海岸にある遊歩道脇きに埋めました。
帰ってきてまっさきに行きましたね、コロのお墓に。

彼の家はまだ残してあります。親が防犯になるって(笑
雑種でしたけど、名犬でしたよ。家族以外の人間の足音が敷地に入った瞬間吼えましたから。

ランちゃんにもyukikoさんにも悔いを残さないで欲しいです♪
Posted by blue at 2005年09月23日 18:02
ナナっち♪へ
さすがナナっち、生命の問題は本当に重いと思います。
老犬老人大国日本、他人事ではすまない大きな問題。
私達には一体何ができるのだろう・・。

そうそう、カテゴリ変更。
本当にして良かったと思ってます。
ブログを書くのも読むのも初めのころのように楽しくなってきました♪


happy_horseさんへ
やだ、私犬の保険があること知りませんでした。
勉強になりました。ちょっと調べてみよう。
大型犬であっても室内で飼う人が増え、より家族に近くなってきたように思います。目の前で家族の一員が苦しんでいたら、やっぱり助けてあげたい。
結局は、人間の納得するところまでしてあげるのでしょうね。。
Posted by yukiko at 2005年09月23日 19:06
あゆみちゃんへ
あゆみちゃんの意見大歓迎です!
なるべくいろいろな方と交流したいと思っています。
なので、何か思うことがあったら、コメント残してくださいね☆


blueさんへ
コロちゃんの逝き方は理想的ですね。。
ほんと苦しんでる姿を見るのは辛い。
きっとblueさんの家族に飼われてコロちゃんは幸せだったんだろうな。
それにしてもblueさんは本当に優しいですねぇ。。

うちのラン、・・賢いことは賢いんです。
躾けなくても家の中で粗相はしたことないし、誰からも好かれる。
だけど、知らない人が来ても全然吠えない。吠えるのは自分の要求がある時だけ。散歩行きたい、お腹すいた、お水がない、早く家に入れてくれ。これだけです。誰からも好かれるのは人懐っこくていいけど、番犬に全然なってない。だけど、そこが可愛くて甘やかしちゃうんです。ダメ飼い主だ。。

ほんと、悔いだけは残したくないです。。
Posted by yukiko at 2005年09月23日 19:16
うちは昔実家で猫を飼っていました。
おおらかな時代でしたので家猫にしなくてもよくて、近所を散歩してまわってご飯と寝る時だけ帰ってくるような猫でした(^^)
でもうちが同じ町内ですが家を建て引っ越した後、いつの間にかふっといなくなってしまいました。
引っ越すんじゃなかったと泣いた私は、猫は猫山に帰るんだよ、と親に言われた記憶があります。最期まで一緒に居たかったのにゴメンねと今でも後悔してます・・。

人間もやっぱり肉親とは最期まで一緒に居れたら理想ですけど難しいですね。
私は若い頃は認知症になっても生きていたいと思っていましたが、自分も親も歳をとり祖父母も他界した今、迷惑かけないよう老いていけたらなあ・・と思ってしまいます。
Posted by かつみ at 2005年09月23日 22:51
かつみさんへ
ほんとに昔はおおらかでしたよね。。
野良猫も野良犬もいて、苦情がどうのってなかったように思います。
いなくなってしまった猫ちゃん、きっと猫山でたくさんの友達と幸せに暮らしてるんです。かつみさんに感謝しながら。。

迷惑かけないよう老いていく、私もすごくそう思います。
元気だったのに、寝てる間に逝っちゃった。そういう最期が理想なんだけどな。。
Posted by yukiko at 2005年09月23日 23:04
私がインドにいく楽しみの一つは、野良牛。
で、タイに移動するとさすがに牛はフラフラしていないけど、野良犬や野良猫はいっぱい。
そして日本に帰ってくると、猫は見かけるけど野良犬はいませんよね。
なんかね、、、ちょっと淋しくなります。

yukikoさんのいうように、昔はいっぱいいても苦情はなかったですよね。
確かに野犬は怖いです(追いかけられた事もあるし・・・)
でも、この地球上で私たち人間だけがいばってて良いのかな、とも思います。

このブログ、訪れる度にいろいろ考えさせられます。
これもyukikoさんのおかげですね。
Posted by peko at 2005年09月24日 00:38
pekoさんへ
インドには野良牛がいるのかぁ。それはすっごく楽しみですね。
スケールの違いを感じます。私も一度見てみたいな。

ほんとに野良犬見なくなりましたね。すぐ通報されて保健所へ連れて行かれちゃってるのかな。。

そんな、そんな。嬉しいです☆
でも、ほんとにコメントくださる方々の意見こそ、私はたくさん考えさせられています。違った角度からの意見や、未知の世界を教えてもらったり。自分が書いたものが稚拙で恥ずかしくなる時もしばしば。。
コメントなくして私のブログはここまで続かなかったと本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
Posted by yukiko at 2005年09月24日 01:13