あんなにエアコン関連の話ばかり書いていたのがうそのように、ここ数日で関東地方はグっと秋らしくなった。朝晩はもう寒い。タオルケットでは寒く、毛布に変えたがそれでも寒い。
悲しいかな、私は暑いのもかなり苦手だが、寒いのも相当身に染みる。
小学生の頃、夏はあせもに苦しみ、冬はしもやけに泣かされた。
大人になって、さすがにあせもはできなくなったが、しもやけにはまだまだ悩まされている。末端冷え性とでも言うのか、私は顔は火照っていても、手足はなかなか暖かくならない。顔に汗をかいていても、足が冷たかったりする。ほんと、なんて悲しい体質なんだろう。
そんなこんなで、私は既に、二日ほど前から靴下を履いて寝ている。
お風呂に入って温まって眠っても、靴下を忘れると、寒くて朝早く目が覚めてしまうのだ。電気毛布を使ったこともあるが、汗びっしょりかいてしまって、私には合わない。緩めの靴下を履いて寝る、これが経済的にも私の体質的にも一番合うのだ。
靴下を履いて寝ると「親の死に目に会えない」とよく言われたが、靴下を履いて寝なくても死に目に会えないときは会えないもの、そう決め込んで気にしないことにしている。
それからもう一つ。
私は小さい頃、母に着替えさせられる時、冬場はいつも下着やシャツをタイツの中やズボンの中に入れてもらっていた。もちろんパジャマもだ。
だから、大人になって会社へ行く時も、ストッキングの中にインナーは必ず入れていたし、もちろんパジャマのすそも今でもしっかりズボンの中に入れている。
これは、母が私に植えつけた生きていくうえでの大切な儀式なのだ。
夏は汗をかかず、冬でも手足が暖かい人間に、私の気持ちはわからないのだろう。
ある彼氏とこの件で大喧嘩をしたことがある。
オバサン臭いという理由で、靴下を履いて寝るのがどうしても許せないと言うのだ。
私は懸命に説明した。だが、彼はどうしても嫌だと言う。私は思った。“この人は私を大切に思っていない。私の体のことより見た目の方が大事なんだ”と。そして彼は、勢いついでに私のパジャマ姿にも、文句をつけてきた。「なんですそをズボンの中に入れるんだよ、それもやめてくれよ!」と。
・・・なんて思いやりのない男なんだろう。
だが、男性諸君が皆そう思うなら私も考え直さなくてはならない。
私は彼女がいる男性に聞いて回った。
「ねぇ、自分の彼女がお泊りの時、靴下履いて寝たり、パジャマのすそをズボンに入れてたらどう思う?」と。すると大抵の男の子は、「そんなことどっちだって構わないよ。彼女がそうしたいならそうすればいい。快適に眠れる方が彼女にとっては大事だからね」との答えが返ってきた。そうだ、そうだ、そうだ!
相手の立場に立つか、自分の立場から物を言うか、この差だろうと私は思った。
だが、ちょっぴり暴露すると、私が履いていた靴下は、可愛げのかの字もなく、本当に何年も履いてる私の足に馴染みきったヨレヨレの靴下で、パジャマも実際はパジャマではなく、スェットのパンツにシャツ、みたいな男のような格好だったのだ。それを付き合って間もない時にやってのけた・・。
その事実も付け加えて彼らに質問したら、同じ回答返してくれただろうか?
だが、たとえどんな回答が返ってきたとしても、私はそうしないと快適に眠れない体質なのだ。この先もそうして生きていかなければならない。
とりあえず靴下は機能性重視なので、これからもあまり可愛いものは履けない。だが、せめてパジャマは可愛いものを選んでズボンのすそを入れていこう。
こんな体質でこんな夜の姿でも“可愛いよ”と言ってくれる、そんな大きな温かい愛に包まれたら、私の体質も、もしかしたら変わるかもしれない。
いや、それより高級な羽毛をかけたり、隙間風の吹かない家に住んだほうが早いか。
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