2007年09月04日

お詫びとお知らせ

遊びに来てくださった皆さまへ

長い間放置してしまい、大変申し訳ありませんでした。

このたび、ツカサネット新聞(http://www.222.co.jp/netnews/)編集部よりご連絡をいただき、契約記者になることになりました。掲載された記事は、Yahoo!ニュース「パブリックニュース」にも掲載されることになっています。

当分は、このブログ「女の価値は自分で決める」からの抜粋になりますので、こちらで読んでくださった方には「あ〜、読んだ読んだ」っていう文章ばかりでつまらないかとは思いますが、新しい文章もちょこちょこ加えて書いていきたいと思っていますので、ツカサネット新聞に遊びに来てくださったらとっても嬉しいです。コメント大歓迎です!

そちらではペンネームを使用しています。
自分でつけたので、かなり恥ずかしいです。
こことは違って、皆知らない方々が読んで下さっていたので、「ま、いっか。イメージはいい方がいいし」と軽い気持ちでつけてしまいました。
「おいおい!」とか「マジかよ」といった批難の声が聞こえてきそうですが、温かい目で見守っていただけると幸いです。

「女の価値は自分で決める」は一旦閉じます。
再開するときは、「新・女の価値は自分で決める」みたいな感じで、パワーアップさせて始めたいと思っています。

今までたくさんのコメントやランキングへのクリック、ありがとうございました。

このブログがなかったら、元気になった今の私はないと思います。
そして、“記事でお金をもらう”という夢のような話が、ほんの少しだけ実現できることになったのも、皆さまの励ましでこのブログを書き続けることができたからだと思っています。

感謝の気持ちでいっぱいです。
言葉にすると簡単に聞こえてしまうけど、やはり、“ありがとう”です。
本当にありがとうございました。



追伸:また皆さまとコメント合戦できるといいなぁ〜
ツカサネット新聞ではあんまりコメントもらえないんです。。
  
Posted by late_bloomer at 10:32Comments(12)雑記 

2007年04月14日

陽だまりの中で

気温が高くなってくると、だんだん薄着になる。
そうなってくると、気になるのがムダ毛である。

私はわき毛とすね毛は永久脱毛したのでツルツルだ。
だが、腕の毛はふさふさと細いが長いのが生えている。

ボディローションをつけながら、母に「ねぇ、やっぱりこの毛目立つよね?」とぽつりというと、珍しく母が「それっぽっち全然大丈夫よ。気にする必要ないわよ」と慰めの言葉をかけてくれた。

“そうだよな、自分が思ってるほど他人は気にしないもんだよな”と気を持ち直したとき、母が続けて言った。

「コウの毛に比べたら、そんなのちょろいちょろい」と・・・。


犬と比べるのはやめてくれ。


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Posted by late_bloomer at 16:36Comments(11)エッセイ 

2007年04月12日

男の武器

平日の昼間家にいると、いろいろな人がやってくる。
我が家にはインターホンのような洒落た物はついてないので、誰かが来ると、そーっと身を潜めて居留守を使うか、玄関を開けるしか選択肢がない。

リビングでお昼ご飯を食べていると、スーツを来た若い男の人がうろうろしているのが目に入った。食事中だし一瞬隠れようと思ったが、目と目が合ってしまい、居留守は使えなくなってしまった。仕方ないので、ドンドン叩くドアに向かって「はぁ〜い」と言って玄関に向かった。

最近はコウがいるので、コウを理由にドアを少しだけあけて、いかにも“犬が出て行っちゃうからドアが開けられないんです”というオーラを出し、「ごめんなさい。ちょっと手が放せないので」と言って帰っていただくことが多い。便利な犬である。

その日もいつもと同様、コウが喜んで玄関に飛び出して行ったので、コウの体を抑えつけながらドアを少しあけた。

すると、まぁ、なんと、久しぶりにみるいい男ではないか。
背が高くてびしっとスーツを着こなし、芸能人かモデルじゃないかと思うぐらいのイケメンだった。私は、無意識のうちに「すいません。犬が出て行っちゃうので、ドア開けてもらっていいですか?」なんて、コウを理由にして、いつもとまったく逆で、家に彼を招きいれてしまったのだ。

しばらくぽーっとしながら彼の顔を見ていたと思う。すると、彼がなにやらセールストークをはじめた。どうやら近所にチェーン店のレストランができるらしく、あらかじめチケットを3700円で買っておくと、4000円分の料理が食べられる、というものらしかった。

私は、そのレストランにはまったく興味がなかったが、彼ともうちょっと話をしてみたいと思って、質問をしてみた。

「そのチケットはお店で買えないんですか?」と。
本当にお客様の為の割引だったらお店で配ればそれでよい。が、彼は「いえ、地域の方だけにサービスさせていただきたいんです。なのでご近所を回らせていただいています」と、いかした顔でもっともらしく応えた。

私は、その時、彼がイケメンであるがゆえに、なんだかすごいインチキに思えてしまった。“この人、この顔を武器にしていろんな女の子と遊んでるんだろうなぁ”などと関係ないことを思ったりして。

コウはすっかり彼になついてしまって、彼に飛びついている。
彼は「毛抜けないですか?」と言った。“おいおい、自分のスーツ気にしてるのかい?”ますます嫌悪感が走った。

そう思ってしまうと、もう彼に用事はない。
さて、どうやって帰っていただくかだ。

私は一瞬考えて、「今、お金が全然ない」と言った。
し〜んとした家に私以外の誰もいないことは彼にもわかったのだろう。
すると彼は「あ〜・・・、そうですかぁ。お姉さん、銀行いったりしませんか」だって。。

私は、一層彼の顔が醜く見え、「今日はどこにも出かけないから、ごめんなさい。コウ、こっちに来なさい」と言って“もう帰ってオーラ”を出しまくった。彼は私の変貌ぶりに怪訝な顔をしながら「お邪魔しました」と帰っていった。

彼を最初家に招きいれた時は、「やっぱり顔がいいと仕事でも得することいっぱいあるんだろうなぁ」と思っていたが、彼が帰った後は「もっと貧相なタイプだったら買っちゃったかもしれないなぁ」とまったく逆のことを思っていた。

彼にとってはとんだ災難だっただろう。
時間を取られた上に、一円の利益も上がらなかったのだから・・・。

ごめんね。
男は顔じゃない。
○○○なのだ。


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Posted by late_bloomer at 11:43Comments(9)エッセイ 

2007年04月10日

ひがみじゃないのよ

4月から妊娠を機に部署が変わった女の子がいる。
彼女は正社員で、産休に入るまで働いて、また復帰するという。

彼女はタバコを吸う人だったので、私は顔も名前も知らなかったが、つわりがひどくなってタバコが吸えなくなり、禁煙ルームでお昼をたべるようになり、ここのところよく顔を合わせるようになった。

まだ二人きりになったことがないので、直接彼女と話をしたことはないが、大きな声で話すので、誰と話してても会話はまる聞こえである。

彼女の話はすべて妊娠関連だ。
相手が男の人でも、奥さんが出産経験があればその話を聞きまくる。精神状態が不安定でいろんな人に話を聞いてもらいたいそうだ。しかし、お昼のたびに彼女の大きな声で妊娠についての話を聞かされるのは正直うんざりしてきた。

彼女は言っていた。「今までは子供のいない友達とばかり遊んでたけど、今はさっぱり話が合わない。だから、子供のいる友達としか遊ばないんだ」と。

よく、女同士は環境が変わってしまうと友人関係も続かないというが、この彼女の会話を盗み聞きするようになって深く納得させられた。これじゃぁ、全然おもしろくない。会話のキャッチボールではなくて一方的な壁うちテニスみたいだ。

同じ職場に、結婚していて子供が二人いる同僚がいる。
彼女とは子供の話もするし旦那の話もする。が、私の話も面白がって聞いてくれるし、おまけに一人私に素敵な男性を紹介までしてくれた。会話のキャッチボールどころか、彼女から教わることはたくさんあって、尊敬できる友人でもある。


妊娠ということは、すごく神々しいことだと思う。
命を授かるのだ。大事にしてあげたいと思う。

でも、ここは会社だ。
もしかしたら、子供が欲しくてもできなくて悩んでる人だっているかもしれない。
もうちょっと公共性を考えて欲しいと思う。

もし、今度、彼女とお昼二人きりになったら、それこそ私と話してもおもしろくもなんともないだろう。気を使って「体調はどうですか?」って聞いてみるか。。

だが、きっと私は、話し掛けずに黙々と食事をするだろうと思う。


・・・それが、何か?


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Posted by late_bloomer at 14:19Comments(10)エッセイ 

2007年04月07日

長いものに巻かれろ

コウの手術の翌日、私は仕事だったので後ろ髪引かれる思いで家を出た。仕事をしていても、コウの事が気になり早く家に帰りたい気持ちでいっぱいだった。だが、母がいる。大丈夫だろう。仕事に集中することで気を紛らわしていた。

そんな私のもとに、一本の電話がかかってきた。ポケットの中の携帯がブルブルいっている。仕事中に電話をかけてくる人は滅多にいない。私は嫌な予感がした。まさか、コウになにかあったのか・・・ ?

一仕事終え、携帯の着信履歴を見ると母からだった。
やっぱり・・・。

私は震える手で携帯を握り締め、母へ電話をかけた。「どうしたの?コウに何かあったの?」私は一気に問い詰めた。すると「もしも〜し、コウ?ぜ〜んぜん。元気にスリッパかんでるよ。」とのんびりした母の声が返ってきたではないか。

私は、なによっとむっとしながらも「あぁ、良かった。コウに何かあったんじゃないかって心配したんだよ。電話なんかかけてくるからびっくりするじゃないの。どうしたの?」と聞いた。すると、「あのね、ゴルフの練習に誘われたからこれからお出かけするの」と母。私は「は?どういうこと?コウを置いて出かけるの?」ときつめの声で母にいうと「そ〜。そ〜。多分夕飯も外ですませてくるから、コウにご飯あげることできないの。だから、帰ったらあげてね。そんじゃ、よろぴく〜。ツー、ツー」

「・・・・。」

母は何かにつけて「あんたの犬でしょう」と言う。そう、私がコウの飼い主だ。だから、飼い主じゃない母を、例えコウが手術の翌日であっても拘束することはできない。それに、こういうことは人によって考え方が違う。コウは犬だ。もう元気に走り回っている。側にいたいと思う人もいれば、自分の用事を優先する人もいるだろう。残念ながら母は私とは違う後者だったというだけのことだ。


翌日、母は早朝からゴルフへ出かけた。
私は休みだったので、ゆっくり朝食をとり、コウとひとしきりいちゃついてから、食器を洗おうと流しへ向かった。すると、母が使った食器がそのまま流しに残っているではないか。「ちょっとぉ〜、食器ぐらい洗って出てってよね」と思いながら、私は自分の食器を洗った。その時は、母の食器も洗うつもりだったが、なんとなく、ほんとになんとなく私は洗うのをやめてしまった。

そして、お昼も夕食後も私は私の食器だけを洗った。
だんだん時間が経つにつれて、私は母の食器を洗いたくなくなっていったのである。

“遊びに出かけるんだから、自分で使った食器ぐらい自分で洗って出て行け!私の心臓をバクバクさせ、コウを一人ぼっちにさせた奴の食器なんか洗えるか!”である。ほんのささやかな抵抗だった。

だが、母に、そんな繊細な私の気持など伝わるはずもなく、流しを見るなり「ほ〜ぅ、私の食器だけわざわざよけて洗ったんだ。たいしたもんだねぇ。まぁ、いいや。そういう人にはコレあげないから」といって、私の大好きな大粒のイチゴ、一パックを自分の部屋に持って行き、一人で全部食べてしまったのである。

つくづく、“この女にはかなわない”そう思い知らされたのだった。


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Posted by late_bloomer at 21:51Comments(8)エッセイ 

2007年04月06日

おかえり

62fdee05.jpg動物病院へコウを迎えに行った。

入り口で先生が腕組みをして仁王立ちしている。
何かあったのか?

「先生・・・」

「麻酔から覚めたのが早くてさ、それからずっと泣きっぱなしだよ。早く迎えに来てもらおうと思ったけど、連絡つかないからさぁ、まいっちゃったよ」だって。。

コウをみると、床に出血した後があったものの、元気だった。
だが、目は充血していて、本当に私に会いたくてずっと遠吠えしながら泣いていたと思うと、もう可哀相で可哀相で仕方がなかった。

「今日はね、まだちょっと出血するかもしれないけど、普段どおりで構わないからね」

「え?痛み止めとか、運動させちゃいけないとか、そういうのないんですか?」

「あぁ〜、大丈夫、大丈夫。いつもどおりでいいですよ」

なんだか先生のどうでもいいっぷりに“去勢手術ってそんなに簡単なもんなのか?”と思ったものの、必死になって私にしがみついてくるコウを見る限りは、やはり大変なことのように思えた。

車の中でもずっと震えながら鼻でヒィヒィ泣いている。
何度も何度も「大丈夫よ、もう終わったから、頑張ったね」と声をかけながら撫でてやった。

家につくと安心したのだろうか、今迄我慢してたのだろうか、すぐにトイレに直行した。いつもならちゃんとシートの上にするのに、オシッコをしながらシートの上を歩いたので、床を汚してしまった。やっぱりいつものコウじゃない。

コウはずっと手術の跡を自分で舐めている。
出血はまだ止まらない。

普段なら大騒ぎしている時間、コウはぐったりとソファに横になったまま顔をあげることすらしない。母は「人間だってちょっと手を切っただけでも痛いでしょう?手術して、ずっと泣きっぱなしだったら、そりゃ疲れきってるわよ。心配ない。心配ない。」といつもの調子だ。こんな風に私も育てられたのかと思いつつ、おおらかな性格が羨ましくなった。

夜、やはり動かない。
いつもは私のベッドに入って甘えてくるのに・・・。
こんなんじゃ、心配で眠れそうも無い。
コウのそばでずっと体を撫でてやろうかな。

そう思っていたのに気がついたら、朝だった・・・。

コウは!?


元気いっぱいの様子で散歩に行きたいとせがんでいた。
いつもほど引きは強くなかったものの、散歩も普通、ご飯もモリモリ、昨日の晩とは見違えるほど元気になっていた。

だが、手術の跡をみるとやはり胸が痛む。
しかし、もう自分で決めて前に進んだことだ。

手術したことで精巣の病気にかかるリスクは低くなったのだ。
少しでも長生きしてくれるよう、見守っていこうと思う。

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Posted by late_bloomer at 09:26Comments(6)エッセイ 

2007年04月04日

決断の朝

bf51f00b.jpgここのところずっと考えていた。
コウの去勢手術について。

生後6ヶ月を過ぎれば手術は可能なのだが、6ヶ月頃のコウはまだまだ小さくて、こんな仔犬にタマタマを取る手術の必要があるだろうかと私は思い、家の中で飼うのだし、外へ出たってリード付だ。可愛い子ちゃんがいてもコウが悪さするとは考えられなかった。だから、私はコウには生まれたままの姿でいて欲しいと思ってきた。人間が勝手にどうこうしていい領域ではないと思っていたのだ。

去勢手術をすると雄はとても大人しくなるという。
それまで言うことを聞かなかった暴れん坊も、手術後は嘘のように大人しく扱いやすい犬になるというのだ。

私は、その話も聞いてていやだった。
人間側からの言い分で、勝手に飼いやすい犬に改造してしまっていいものだろうかと。

コウは、牧羊犬とドックレース用の犬のハーフだ。その辺の犬より力は強く、足が速い。だが、心はとっても穏やかで、どんな小さな犬相手でも、必ず怖がって後ずさりするし、猫にも勝てない。唯一向かっていく相手はハトである。

家の中でも、それはそれはイタズラだが、そのイタズラっぷりがまた可愛いと思えるのであって、“手に負えない”なんて思ったことなど一度も無い。コウはずっとこのままでいい、そう思ってきた。

幸い、コウは奥手だったのか、なかなか盛ってこなかった。


だが、とうとうコウにも盛りがやってきた。
筒型のクッションを両手に挟み、そのクッションにいろんなものをひっかけて、腰を振る。おチンチンは赤く隆々としている。

私はなんだか複雑な気持だった。
赤ちゃんだと思っていたコウが立派な雄の成犬になったんだという気持と、私ではなく、臭いをぷんぷんさせてる雌の後を付回すような犬になってしまうんだろうか・・・と。

それから、母と何度か話した。
母はコウが腰を振ってる姿を見て「あれじゃぁ、すぐ手に負えなくなるわよ。さっさとタマをとって大人しくさせないとこれから家の中では飼えないわね。外に出さないと」なんて言い出したのだ。

私は、コウとはずっと家の中で一緒に過ごしたいと思ってきたし、これからいきなり外へ出すなんて考えられない。だが、母はこの家の権力者だ。母がコウは外、と決めたらそうなってしまうだろう。

私は、いろんな人に相談し、悩み、考えていた。
一体、コウにとってはどちらが幸せなことなのだろうかと。。

だが、今朝、コウがクッション相手に盛っているのを見て、“楽にしてあげよう”突然そう思った。

とってしまえば、もう盛ることはない。
血気盛んに腰を振っても、想いを遂げられることは一生ないのだ。
だったら、とってあげて、そんな気持ちにならないほうが穏やかに過ごせるのではないかと。

病院に電話すると、先生は「じゃぁ、今日これからやっちゃおうか」と張り切った声を出していた。私は電話を切って“コウ、手術してタマとっちゃうんだよ。ごめんね”そういうと涙が溢れてきた。

コウは何もわからないから、いつものように嬉しいといって私に飛び掛ってくる。

私の決断は本当に正しいのだろうか?
唯一正しいと言い切れるとしたら、とってしまった場合、タマがガンになることがない、ということだ。

コウを車に乗せて、病院へと向かった。
コウはいつものドライブと同じはしゃぎ様だった。
だが、診察台に上がると、耳を垂らし、体は小刻みに震えていた。そんな姿を長くみてたら、また涙が出てしまう。私はなるべく簡単に「コウ、頑張ってね。後でまた来るからね。バイバイ」といって病院を後にした。

コウが来てから、家にコウがいないというのは初めてである。
こんなに静かで寂しいものだったのか・・・。
コウは今どんな気持で病院にいるのだろう。

夕方、迎えに行って会うコウは、もう生まれたままのコウではない。
やっぱり、私は、まだ手術を受けさせた事を後悔しているのだ。

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Posted by late_bloomer at 15:45Comments(6)エッセイ 

2007年04月03日

余計なお世話

私は、いいことがあった時や悩んでる時、また、ちょっとした情報を入手した時、黙っていられないタチである。

漢方のことも自信満々に書いたのだが、反応が二つに分かれた。

多くの人は、「へぇ〜、葛根湯って風邪薬だと思ってた。花粉にも効くんだね。試してみようかな」という反応。

少数派だが、もう一方は「花粉をあびる量や体調にもよるんじゃない?葛根湯のおかげとは言い切れないと思うよ」という反応である。

確かに、「ん?今年は花粉の量って一体どうなんだろう?」と私も疑問に思わなくもなかった。だが、葛根湯に関わらず、どんな薬も万人に効くわけではないし、今回の件も実は葛根湯は全然関係なくて、他の理由によるかもしれない。だが、徹底的に検査を受けて、何がよくて治ったのか調べない限り、花粉症が治まったワケはわからないのだ。

そんなもの調べるより、「漢方の葛根湯を飲んだら、花粉症が治った」これをそのまま信じるだけでよくないだろうか?「そうとは限らない」と忠告してくれたのだろうが、それに何の意味があるだろう。

病院の先生も薬剤師さんも、私も、近くにいた花粉症で苦しんでる人達も、喜び、一筋の光明を見たのだ。わざわざ水をさす必要はない。

物事なんだって単純に良いことを信じたほうがいいに決まってる。
こういうのをポジティブシンキングって言うんじゃないの?

って誰に向かって言ってんだ??
  
Posted by late_bloomer at 11:30Comments(4)エッセイ 

2007年04月01日

漢方のチカラ

ここのところ寒暖の差が激しく、まだまだ体調を崩しやすい気候ではあるものの、確実に春はやってきている。

当然、花粉も真っ盛りのはず。。
だが嬉しい誤算で、私は花粉症とさよならできそうなのだ。

体を温めるという目的で、漢方の葛根湯を処方されるようになった。飲み始めたのは1月。朝と夜の2回、食前に飲む。

苦くてまずくて飲みづらくって、最初は「漢方なんてあてになんのかなぁ〜、寒かったらどうしたって冷えるんだから、飲む意味あんのかな?」とあまり期待していなかったのだ。

ところが、気が付いた時には、花粉症の症状がほとんどなくなっていた。

もともとそんなにひどい方ではなかったが、目が痒くて毎日数回目薬をさし、コンタクトができない事も度々あった。くしゃみが連発して、鼻水も気がつかないうちに垂れていた。 そんな状態だったのが、目のかゆみはいっさいなくなり、くしゃみは時々出るが、鼻水も普段と変わらない量しか出ない。

え?まさか、漢方?
だが、去年と違うところといえば、葛根湯を飲んでることくらいしか思い浮かばない。


診察日がやってきたので、先生に「あのぅ、葛根湯って花粉症とかにも効くんですか?」とおそるおそる聞いてみた。 すると、「リンパ(だったかな?)の流れをよくし、体質改善の為でもあるので、アレルギーがなくなり花粉症が治ったという事例はたくさんあります」と。私は嬉しくて「先生!私、漢方が効いてるんですね!?」と言うと、先生も「そういうことになりますね^^」と嬉しそうだった。

さらに薬局のお兄さんも「葛根湯いかがですか?」と聞いてくれたので「なんか花粉症がなくなったっぽいんです」と答えると「体質改善につながりますからね、飲むのをやめてももう花粉症に悩まされることはなくなるかもしれません」とダメ押ししてくれた。

やるな、漢方!

今では、「今度はどんな効果が現われるかな」なんてかなりの漢方信者になってしまった。

もし、私が花粉症じゃなくて、ただ漢方を飲みつづけていたら、きっと今でも「これ飲む意味あんのかな?」と思い、いつか先生に「効果が感じられないので止めたいんですけど」と言っていたかもしれない。

どうしても、目に見えるものだけを信じてしまいがちだが、たとえ目に見えなくても信じてみる。漢方はそんなことまで私に教えてくれたのだ。

  
Posted by late_bloomer at 14:39Comments(2)エッセイ 

2007年03月31日

ブログの価値も自分で決める

私は、自分のブログが人気blogランキングでベスト10入りしたっていう過去の栄光に縛られていた。

早い話、見栄っ張りってこと。

もう上位に入るのは無理だから、格好つかないから、だからやめちゃえばいいやって逃げようとした。

いただいたコメント、友人からの言葉、それらを素直な気持ちで受け止めたら、「かっこつけてるだけじゃん」ってことに辿り着いた。

大事なことは、自分が書きたいことを書きたい時に書く。それだけじゃん、ね。

「ブログの価値も自分で決める」のだw



  
Posted by late_bloomer at 15:06Comments(8)エッセイ 

2007年03月29日

おもしろくない

私のブログだ。
全然おもしろくない。

おととしの8月までは「女の価値は自分で決める」というタイトルに沿った内容で書いていた。書きたいことがたくさんあった。どこにいてもいつも頭の中はブログでいっぱいだった。現に、2週間の点滴治療を受ける時も、片道40分の道のりを毎日往復して通うのは難儀だから入院したほうがいいと言われながらも、ブログが書きたくて通院を選んだほどである。

だが、私の中で書ききった感があったのだろう。
内容は次第にタイトルから離れ、日々の日記に変わっていった。
それでも、まだ自分でおもしろいと思っていた。

が、今は違う。
一見同じように日々のなんでもないことを書き綴った日記であるものの、中身はまるで魂がこもってない。自分の文章が死んでることがよくわかるのだ。

おそらく読んでいただいてる方々も感じていると思う。
おもしろくない、と。

数字というのはとても正直で、私がブログを更新すればするほど順位は下がっていく。
それを私は決して“何で?”とは思わない。自分でわかっているから次第に順位を見なくなり、自分のブログのページから目をそむけるようになった。

今私は、自分のブログが嫌いだ。
嫌いなものを人様に見せるべきではないと思う。

「女の価値は自分で決める」
この辺できっぱりやめた方がいい。

  
Posted by late_bloomer at 10:49Comments(14)エッセイ 

2007年03月27日

サラリーマンは辛いよ

私が今の会社に出戻れたのは、人事部長と直属の上司のおかげである。

以前働いていた時から、人事部長は私のことをかってくれていて、随分わがままを聞いてもらった。にも関わらず、私は一度部長を裏切って会社を辞めている。それなのに、「もう一度戻りたいと思われる会社はいい会社だってことだ」と私を歓迎してくれた。

そして、以前の私を知らない直属の上司も、「私よりも会社のこと詳しいかもしれないですね(笑)」といいながら、いろいろな部署に挨拶周りに連れて行ってくれた。おかげで、すーっと会社に馴染むことができた。

ところが昨日、突然朝礼があるといって、召集がかかった。
朝礼は月に一度、第一土曜日と決まっている。なんで?こんな時期に朝礼?と思っていたら、人事異動の発表だった。

なんと、私がお世話になり、これからもずっと一緒に働いていきたいと思っていた、人事部長と直属の上司が、親会社であるメーカーに帰任することになったというではないか。

えぇっ!なんでよりによってその二人なの?
しかも後任はなし。プロパー社員でやっていけるとの判断か・・・。

ショックで力が抜けちゃったよ。。

でも、会社ってそんなもんだったかもしれない。
ずっと一緒に働きたいと思う人ほどその場にとどまってくれなくて「こいつ早くどっか行っちゃえばいいのに」って思ってる人に限ってず〜っと異動しなかったりするのよね。。

あ〜ぁ、寂しい春になりそうだなぁ。。

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Posted by late_bloomer at 16:20Comments(3)エッセイ 

2007年03月24日

空を見上げて

友人のお姉さんが亡くなった。

病気のお姉さんがいることは聞いていたが、お姉さんの病気について、彼女は詳しく話さなかったし、私も聞き出そうとしなかった。

彼女は彼女の悩みを抱えていて、ほとんど毎日のように私にメールをくれていたのだが、あまりにも後ろ向きな発言が多く「ぼやキングだなぁ。あんまり後ろ向きな話ばっかりすると遊んであげないぞ」とメールしてから、珍しく、しばらく彼女からメールは来なかった。

久しぶりに彼女からメールが届いたので「お、少しは元気になったのかな?」と思ってメールを開いたら、「今、家に一人。号泣してる。悲しいことがあった」と書いてあるのだ。びっくりして「どうしたの?一人で大丈夫?出てこられるようなら一緒にご飯食べない?」とまだ私は事態を把握してなかったので、会社でいやなことがあったんだろうぐらいにしか思っておらず、おいしいものでも一緒に食べようなんて気軽に考えていた。

すると、「いい。やっぱり言わない。いいことじゃないから」と返ってきた。だが、どう考えたってSOSだ。「ほんとに平気なの?いいことじゃなくたってちゃんと聞くから」と私が返すと「じゃぁ、言う。今日のお昼に姉がお☆様になった」と。


え?お姉さんが亡くなった・・・?


メールは続く「末期の子宮痙ガン。一年と一ヶ月の闘病生活を送って、今日のお昼に逝っちゃった。日記がある。私に友達のように車の運転できるようになりなさいって書いてあった。他にもたくさん。笑っちゃうよ」と。

私は返信に困った。
簡単に「大丈夫?」なんて言葉で済むはずがない。
彼女はきっと私が困るのを知って、話すのをためらったのだ。
一体なんてメールを送ったらいいんだ?

結局、しばらく考えたにもかかわらず、私は「そうか、お姉さんお☆様になったのか。。何にもしてあげられなくてごめんね。辛いね、辛いね」とまぬけな返事しか送ることができなかったのである。

彼女からすぐ返信が来た「いやな気持ちにさせちゃってごめんね」と。
私は、「何気なんか遣ってんのよ。お給料出たらおごってあげるから踏ん張れ」とわざとぶっきらぼうに返すしかできなかった。

彼女は、一番辛い時、私を思い出し、私にメールをくれたのだろうと思う。
私に何か期待していたのだろう。私は、彼女の期待にこたえることができたのだろうか。

人の死は、どんなに頭を使って言葉を探しても、それに相応する言葉なんて見つからない。

私は、その晩、空を見上げた。雲ひとつなく細い月が光っていた。
その周りにはたくさんの星が輝いていた。


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Posted by late_bloomer at 16:52Comments(6)エッセイ 

2007年03月23日

ある男と女

私の友人で、いつもいろんなことを我慢して頑張っちゃう人がいる。私には「もう聞きたくな〜い」って言うぐらい愚痴を言ってくれるのだが、それは珍しいらしく、あまり人に頼ったり甘えたりすることはないそうだ。

そんな彼女には、3年前に告白されて、お休みの日は殆ど二人で長距離ドライブに出掛ける彼がいる。毎日メールのやり取りはするし、クリスマスや誕生日等のイベントには数万円するプレゼントをくれるそうだ。彼と一緒にいる時は、彼女がお財布を出すことは殆どないらしい。なかなかいい感じのお付き合いが進んでると思いきや、彼女に告白された。

「それがさ〜、彼氏なのか友達なのかはっきりしないのよ」と。「でも、告白されたんでしょう?それにただの友達に毎日メールしたり高価なプレゼントを贈ったりしないんじゃないの?」と私が言うと、「それはそうなんだけど、もうこういう関係になって3年が経つけど、私達の間には何もないのよ・・。」と。

「え〜!?」
手をつないだこともチュウしたことも、もちろんその先もいっさいないらしい。 「どうして何もないのかな?」と聞かれたが、もちろん「わかんない」と応えるしかない。

さらに、この前メールで「結婚を真剣に考えてくれ。返事は急がなくていいから」と言われ、その場はそのまま濁したものの、相変わらずドライブデートだけは続いているらしい。。


彼女は、彼に心を開いてないという。3年間一度も彼の車で居眠りしたことはないし、あんまり本音で話したことがないと。「じゃぁ、心を開けば、彼にも変化があらわれるかもよ」というと、「う〜ん、なんかそれができないんだよね」と彼女。あまり彼のこと好きじゃないのか・・。

で、彼女、最近会社を辞めた。ものすごく悩んだ上で出した結論である。その彼にも軽くその経緯は話したらしいのだが、苦しんでる姿は見せてないんじゃないかと思う。「彼の対応がイマイチ納得できない」と彼女は不満げだった。

その話を聞いてからしばらくして、彼女からメールが来た。
「二人で茨城のなんとか水族館でイルカショーを見てきた。相変わらず何も進展はなし。イルカの純粋な顔を見てたら泣けて来た。イルカなら私の気持ちわかってくれそうな気がして。」と。 「その場で泣いちゃえば良かったのに」と私は返したが、その後、返信は来なかった。私は、彼女は彼に先に一歩踏み出して欲しいんだと思うのだが、彼にその気持ちは通じてないだろう。


私は、どちらかというと白黒はっきり付けたい方だし、もう時間的余裕もないので、そんな悠長なことはやってられない。ダメならダメでさっさと次に進まなくちゃ、である。

ちなみにこのカップル39歳と42歳である。

う〜ん。余裕だ。。


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Posted by late_bloomer at 09:50Comments(7)エッセイ 

2007年03月21日

キョウコさん

毎週同じ曜日、同じ時間に必ず来るお客様がいる。
彼はスポーツ刈りで肩にはリュックをかけ、カジュアルな服装でいつもやってくる。

私はまだ今の部署に入って間もないので、彼の存在は知らなかったが、他の部署では有名な存在らしく、私は彼に実際に会う前に同僚から彼の噂を聞くこととなった。

ベタベタと大きな音を立てて歩き、一台ずつ車のドアをあけては、キョウコさんに向かって「キョウコ早く乗って」と促したりして、一通り全部の車を乱暴に扱い、キョウコさんの機嫌を伺いながら「わかった、もう帰るよ」と言って帰っていくそうだ。

その話を聞いた翌日、彼はやってきた。
噂どおり、ものすごい足音で乱暴にショールームに入ってきた。
独り言をぶつぶつ言い、やはり噂どおり展示してある車全部に乗り込んだ。
そして、噂どおりキョウコさんの為にドアをあけたり、キョウコさんがお腹が空いたと言ったのだろうか?「この一台みたらご飯食べよう。もうちょっと待って」と説得していた。

彼は決して悪いことはしないのだが、行動ひとつひとつが乱暴な為、どうしても目立ってしまう。従業員は慣れているが、そこに居合わせたお客様はびっくりして彼をジロジロ見る。

彼は障害者だ。彼はいつも一人で来る。
キョウコさんは実在しない。彼の中だけの存在なのだ。

キョウコさんが彼の彼女なのか、妹なのか何なのか私にはわからないが、彼にとってキョウコさんがとっても大切な存在であることは、彼を見ていると悲しいくらい伝わってくる。

だが、悲しいかな、同僚の中には彼をからかう者もいる。


私が通った小学校と中学校には特別学級があった。
図工の時間や家庭科の時間など、私達のクラスに混じって一緒に絵を描いたりした。

彼らは、私達以上に敏感で繊細だ。
こちらがそれを察知できなくて、いきなり奇声を発したり鉛筆でつついてきたりする。だが、全然怖い存在なんかじゃない。彼らは自分の世界を大事にするだけなのだ。

だが、今回、彼がショールームに来るといって、わざわざ連絡をくれた上司がいた。
「変なのがそっちに行ったから気をつけろ。今一人男子を行かせるから」と。

その上司はもちろん私を気遣ってそうしてくれたのはよくわかる。だが、憤りを感じずにはいられなかった。こうして社会は彼らを偏見の目で見るのかと。。

私は、他のお客様同様「いらっしゃいませ」と言い、「よかったらアンケートにお答えいただけませんか?」とお願いした。彼は、「ありがとう」といい、「もっと他に車ないの?」と聞いてきた。「すみません。ここに展示してあるだけなんです」と答えると、キョウコさんに「もう帰ろう」と言って、ショールームを出て行ってしまった。

後でその話を同僚にすると「彼がキョウコさん以外の人に話し掛けるのを見たことがない。きっと初めてじゃない?」と言われた。私は彼に認めてもらえたようですごく嬉しかった。

彼がここへ来て良かった、また来たいと思えるように接していきたいと思う。


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Posted by late_bloomer at 11:42Comments(5)エッセイ 

2007年03月20日

やっと人間に・・・

いつからかはっきり覚えてないが、突然ものすごく寂しいと感じるようになった。
原因は特に見当たらない。例えば、失恋したとかはっきりとした理由があれば、経験もあるし対処のしようもあるが、この寂しさがどこから来るものなのかさっぱりわからないのだ。

孤独感とでもいおうか。
いてもたってもいられず寂しさで胸がいっぱいになる。
が、どうしたらそれが吹き飛ばせるのかわからないから、頭の中はパニックになる。

試しに、嫌がられるほどコウをからかって撫で回してみても、全然効果はない。
テレビをみようとしても、テレビの内容が頭に入ってこない。誰かに連絡して話相手になってもらおうかとも思うのだが、なんとなくコレは人に頼らず自分の中で解決しなくちゃいけないもののような気がして、手にした携帯を元に戻す。真っ向勝負しなくちゃいけないんじゃないかと思うのだ。

だがやはり、自分ひとりでは解決できそうもなかったので、ある日、物知りな友人に何気なく聞いてみることにした。「原因があるわけでもないのに、すごく寂しいと思うことがあるの。どうやって対処したらいいかわからなくて辛い。。世の中に自分ひとりみたいに感じるのよ」と。

すると彼は言った。
「それってものすごく普通のことだよ。誰もがそういう気持ちになるものだよ。むしろ、今まで思わなかった方がおかしいよ」と・・・。

え?皆そんなこと思ってるの?
こんな辛い感情を持ちながら皆普通の顔して生活してるの?

しかし、皆も同じように苦しんでると知ったからといって、あの孤独感がなくなるわけではない。一体どう戦えばいいというのか?

彼は続けていった。
「誰かと一緒にいてもその孤独感は襲ってくるよ。だから、誰かに、何かに求めちゃダメなんだよ。自分が与えるくらいの気持ちにならないと」と。

う〜ん、なんだか話が複雑になってきたので、考えるのが面倒になってきた。

しかし、こんな感情わざわざ持たなくちゃいけないなんて、つくづく人間は厄介だと思った。

ん?待てよ、これまで私は感じて来なかったという事は、どういうことなんだ?
やっと人間に近づいたってことか・・・?

厄介でもいいから、早く人間になりた〜い!


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Posted by late_bloomer at 11:34Comments(4)エッセイ 

2007年03月18日

強運な女

ブログを書かなくなってほどなくして仕事も辞めた。

お気楽な週3〜4日のアルバイトで、車の試乗コースで、仲間とワイワイやりながら楽しく働いていたのだが、前職の経験から、フルタイムの事務職へ異動することになってしまったのだ。一応“抜擢”という形だったので、私としても“がんばらなくちゃ!”と気負っていたところがあった。

前職で事務をしていたとはいえ、会社が変われば事務の仕事はまったく違うものになる。事務職ほどあいまいな職はないのではないかと思う。事務員は結構大変なのだ。

前の会社では、担当がきっちり決まっていて、そのことに没頭することができた。視野が狭く深く掘り下げていくほうが得意な私にとっては、その仕事が向いていたということにこの時やっと気がつくこととなった。

新しい事務職は、きっちりとした線引きが全然なかった。
総務のようなこともすれば経理の仕事もあり、営業をフォローする営業事務でもあり、パソコンを駆使しての入力業務もバンバンあった。小さな会社では大抵こうではないかと思う。

一つ一つは決して難しいことではなかった。
だが、私は完全にお荷物な新人になってしまったのである。

私は、自分では仕事を覚えるのは早く、飲み込みはよく、処理も正確で早くできる。それが自分だと思っていたのだが、いくら一生懸命先輩の話を聞いても話が頭に入ってこない。教えてもらったことをすぐ忘れてしまう。集中力がまったくなくなっていた。

いつもいろいろなことに気を使いアンテナを張り巡らせていなければならない仕事だとよくわかっていた。だが、パソコンの入力業務を覚えることだけでいっぱいいっぱいで、その他のことをしようとすると頭がおかしくなりそうだった。100万単位のお金も扱った。お釣りを間違えて大変なことになったこともある。

頑張ろうとすればするほど、自分の無能さを感じる。毎日が苦痛でたまらなかった。頭痛に悩まされ、眠れない日が続いた。だんだん朝起きられなくなって、体はどんどん重くなっていった。

これってただ仕事をしたくないだけじゃないの?
そんな言葉が頭をよぎった。

その頃、月に一度の診察日がやってきた。
私は、仕事が変わったこと、全然ついていけないことなどを先生に訴えた。すると、先生は、「いきなりは無理ですよ。辛いなら辞めたほうがいいでしょう」と、いとも簡単に言うではないか。「え?でも、始めたばかりだし、周りに迷惑がかかるから・・・。」ともっともらしいことを言うと「始めたばかりだから早く辞めたほうがいいんですよ。辞めても誰も困らないでしょう?」「・・・。」私は何も言えなかった。

先生は静かに続けた。
「リハビリが必要なんです。いきなり前と同じように働こうとしてもそれはできません。少しずつ体が楽になっていくのと同じで、何かを始めるときも少しずつやっていかないとね。無理だと感じるなら早い時期に辞めたほうがいいでしょう」と。

私は甘えているのではないだろうか?と自問自答しながらも会社を辞めることにした。

それから半年ゆっくりさせてもらい、そろそろまた仕事をしてみようか、という気持ちになったとき、その辞めた会社でショールーム受付の仕事の募集をしているのを知った。私は思い切ってお世話になった先輩にその仕事がどんな内容のものなのか、一度辞めた私がトライするのはどうだろうか?などとずうずうしくも聞いてみた。

先輩はとても親切にしてくれた。
私の体を気遣い、体が大丈夫なら社会へ出たほうがいいかもしれないわね、と。

そして、一般の応募者と同じように書類を提出して、それが通ったら面接に進むという話になり、また初心に返って履歴書を丁寧に思いを込めて書いて送った。

私は一度辞めた人間である。
募集の条件を満たしているものの、他の人よりハンデがあると思った。

だが、会社は私を受け入れてくれた。
「一度辞めた人間がまた帰って来たいと思う会社はいい会社だ」と人事部長は喜んでくれたという。。

今、広いショールームで、一人で、簡単な掃除をし、たまにくるお客様に挨拶をする。あとは座っているだけだ。

私はすごく幸運だと思った。こんなに私にぴったりの仕事につけたこと。知っている人がたくさんいる中で、皆が温かく迎え入れてくれたこと。

ただひとつ、会社では出戻りと呼ばれ、家では行かず後家と呼ばれることを除けば・・・である。

人気ブログランキング昨日は109位だんだん上がってきてます。皆さんありがとう!


  
Posted by late_bloomer at 11:55Comments(6)エッセイ 

2007年03月16日

ヤバイ女

7d60404c.jpg私がブログから離れている間、一番変わったのはコウだろう。
当時は、生後2ヶ月で離乳食をあげていた赤ちゃんだった。そのコウも来月で成犬になる。

私が、まだ犬の世話をろくにしていなかった頃、犬というのは仔犬の頃が一番可愛いものだと思っていた。実際、見た目で仔犬に勝る可愛さはないとは思うものの、小さい頃からそばにいて、成長を見守っていると、何もわからなかった赤ちゃんの頃とは、また、一味も二味も違う可愛さが出てくるのがわかる。

このページの写真のコウは、幼さがいっぱい残っているまだまだ子供のコウだ。この頃は、小さい怪獣だった。そこらじゅうをトイレにし、母が大切に育てていた観葉植物を食べまくり、コウが届く範囲のものはすべて食いちぎられていた。

そして、彼はまだ“寂しい”とか“嬉しい”の感情を持っていなかったのだろう。夜、真っ暗な部屋のケージに入れても鳴きもしなかった。ケージに入れるとすぐに寝てしまった。それも赤ちゃんっぽくて可愛かった。私は自分の部屋で一人朝までぐっすり眠れたものだった。

ところが、急に、ある日突然、ケージに入れると鳴き出すようになった。
ものすごく悲しい声をあげる。一体どうしたんだよ?

部屋を真っ暗にして、私は自分の部屋へ向かおうといつもの手順でコウと別れたのに、突然、ケージから出してくれと鳴きまくった。“寂しい”と感じた瞬間だったのか・・・?あまりにもその声は大きくすさまじかったので、ご近所に迷惑がかかってはいけないと思い、コウをケージから出してやり、コウが行きたい場所に行かせてみようと思った。ところが、それが大きな間違いだった。。

以来、彼は私の部屋を自分の部屋だと思い込み、私のベッドを自分のベッドだと勘違いし、我が物顔でベッドにあがり、布団の中にもぐってくるようになってしまったのだ。それからというもの、私は安らかに眠れる日がなくなってしまったのである。

一晩中布団の中で丸まって寝てくれるならいいのだが、体勢を変えるため、ごそごそ動くし、トイレに行きたいと明け方顔を舐めてくる。すると、どんなに寒くても朝4時でも私は起きて、コウをトイレに連れて行く。私は、すっかりコウの奴隷になってしまったのだ。。

今彼は、ランの写真の下にあるように大きくなった。15キロもある。
そんな犬と、私の小さなシングルベッドで毎日一緒に眠っているのだ。。
力も強く、私を蹴飛ばしてくる。狭いと思うならお前がベッドから出ろ、と忌々しく思いつつも私は小さく丸まってコウの為に空間を作ってやる。

コウが、顔を私の肩に乗せて安心しきった顔で寝入る姿を見るとたまらなく愛しく思う。つい声をかけてしまう。「可愛い子だねぇ。可愛い子ちゃん、いい子、いい子だ。一緒に寝んねしようね。おやちゅみ」と。

だんだんヤバイ“犬を溺愛するシングル”になりつつある私。。

人前では「もうさぁ〜、うちの犬も大きくなっちゃってさぁ〜」なんて言ってるが、私が家に帰ると、コウが、嬉しいと言わんばかりにしっぽがちぎれるほど振りまくり、体をくねらせて私に飛びついて来たりすると、「コウちゅ〜ん!ちょうなの、ちょうなの。わかったよ。いい子ちてた?寂しくさせてごめんね。おぉ、いい子ちゃんだねぇ。可愛いよ。う〜ん、可愛い」なぁんて言葉遣いになってしまうのである。

その溺愛ぶりは日に日に増していくのだ・・・。

・・・いいのか?自分!

人気ブログランキング昨日は193位さてさて今日は何位かな?  
Posted by late_bloomer at 19:11Comments(4)エッセイ 

2007年03月15日

言い訳

ブログを再開するにあたって、自分が過去に書いたものを少しじっくり読んでみた。
どうしてなかなかよく書けてるじゃないか。少々長い気もするが、文章もしっかりしてるし、オチもちゃんとあったりして、楽しめる楽しめる。

が、実は、自分で書いたものでありながら、誰かほかの人が書いた文章じゃないかと思えて仕方ないのだ。

この頃の私はまだまだ肩に力がものすごく入っていて、尖った目で物事を見て、頭の中でそれらを租借して、綺麗な文章になるようかなりの努力をしていたと思う。そして“そうであって欲しい”という願望を文章にすることで、自分に“そのままの自分でいいんだよ”と思い込ませようとしていたように思えるのだ。

以前「あなたの文章を読んでいると可哀想におもえてくる。そんなに力んじゃって」というようなコメントをいただいたことがある。今の私ならその言葉がすんなり入ってくる。「そうだなぁ、なんだか力んでるなぁ」と。だが、当時は当たっていただけに、そのコメントにムッときた覚えがあるのだ。

今は良い意味で“いい加減”さが身に付いてきた。
深く考え込まないようになった。

大げさだが、人生って考えすぎれば過ぎるほど、辛いものになる。
自分さえ失わなければそんなに深くいろんなことを考える必要はない。
よくポジティブシンキングが良いと言われているが、考えすぎる癖をなくすだけで、何も無理して前向きにならずとも人生そこそこ楽しくなるものだ。

な〜んてまた理屈っぽくなってきちゃったけど、早い話、自信がないのだ。。前よりつまんなくなったと思われるかもしれない。そのネタ前に読んだことあるぞって思われるかもしれない。

でも、目つぶってね。
目には見えないけど、私のブログは進化するエッセイのはずだから。。


人気ブログランキング昨日は319位さて今日は何位かな?


  
Posted by late_bloomer at 11:35Comments(6)エッセイ 

2007年03月14日

そろそろ本格的に始動します!

fe617a00.jpg読んで下さってた皆様、いろいろご心配及びご迷惑をおかけしてごめんなさい。またブログが書きたいって思うようになりました。そして書ける状況になりました。

今プロフィールにあるおすまし顔で仕事してます。
このページの写真は私の仕事場です。
車のショールームの受付の仕事をしてます。

受付をするにはかなり年食ってんじゃないの?という声が聞こえてきそうですが、若い子にはない、落ち着いた穏やかな大人の魅力でお客様に接していこうと目論んでおります。

これからまたポツポツ思いのたけを書いて行きたいと思いますので、どうかよろしくお願い致します。

追伸:コメント欄についてなのですが、毎日ものすごい数の英語のわけわかんないコメントが投稿されます。この英語スパムどうしたら撃沈させられるのか、ご存知の方教えてください!!


さてさて気になる人気ブログランキング一体何位にいるのかしら?  
Posted by late_bloomer at 14:26Comments(8)エッセイ